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医療英語:会話の翻訳

 

先ず、日本語では男性の言葉と女性の言葉の間にはっきりした違いがあって、「今何時だい」と言えば男。

 

「六時を少し回ったところよ」と言えば女であることがはっきりしています。

 

しかし英語の場合は日本語のような明瞭な区別がなく、原則的には同じ言葉をやさしいイントネーションで発音すれば女ということです。

 

そこで日本語の会話部分を英訳するときいちいちHe said, She said, Taro said, Hanako saidという言葉を余分に追加しないと一体だれがしゃべっているのかはっきりしなくなります。

 

しかしそれもあまり繰り返されるとくどいので、男女の言葉に差がないといっても、やはり女はawfully, dreadful, so quite, so niceなど、大げさな言葉や、かわいい言葉を多用する傾向があり、それを利用して、会話のなかにこのような女性の愛用する単語をはさむことで女の会話の感じを出すこともあります。

 

したがって、逆に英語を和訳する場合、いちいち<男は言った><女は言った>などと忠実に訳していると、くどくていけないので「だ」「よ」などの語尾を使い、「だれそれが言った」という部分を省略するほうがいいこともあります。

 

次に、日本語では「よ」「ね」「だ」「だろう」とかの小さい言葉の使い方で、べつに形容詞や副詞を(英語の場合のように)併用しなくても会話の雰囲気が出せます。

 

英語ではこのような言葉がないので He saidのあとにthreateninglyなどの副詞をおぎなうとか、He threatenedのようなほかの動詞を選んで使います。

 

ところが日本語では話した言葉だけですぐ分かるので、これを<おどろかすように言った>と必ずしも直訳しなくても、<いうことを聞かないと殺すぞと言った>と、「ぞ」を入れるだけでよいわけです。

 

そこで英語を和訳するとき、直訳により<ほがらかとな感じで言った>とか、<不平そうなようすで言った>とかやたらに形容詞や副詞が多くなりすぎるのを防ぐテクニックの一つとしてこれを覚えておきましょう。

 

She whined, "No". を<鼻をならすように「いや」と言った>と訳すより、<「いやーん」と言った>と訳すのが自然な翻訳です。

 

 


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