医療英語:翻訳者は専門分野のエキスパート

統計学セミナー

医療英語:翻訳者は専門分野のエキスパート

 

医療英語:翻訳者は専門分野のエキスパート

 

誤訳のない翻訳にするには三つのことが肝要です。

 

第一に英語を正しく深く理解する能力。

 

第二に日本語で正しく美しく表現する能力。

 

そして第三に原著の主題に関する専門知識です。

 

どんな語学の達人でも、その主題が自分の専門外で、十分理解できないことには翻訳のしようがありません。

 

また専門的な微妙な言い回しや、独特な言葉や、引用などをうっかり見落としてしまう危険性もあります。

 

そこで翻訳者はできればその分野の専門家であることが望ましいといえます。

 

電子工学やコンピューターの英文は電子工学者が、法律の英文は法律家の手で翻訳するのがベストです。

 

しかしそうでない場合には専門用語集を利用すれば、専門外であっても誤訳は避けられます。

 

技術翻訳では専門用語を正確に使うことが大切です。

 

書店に行けばそれぞれの分野の専門用語集がありますから、それらを大いに利用すればよいわけです。

 

キリスト教関係の翻訳をするときには、「キリスト教用語辞典」を見れば、「requiem」は「鎮魂曲」ではなく「哀歌」または「死者ミサ」であり、「priest」は「(カトリック)神父」、「minister」は「(新教)牧師」、「viscar」は「助任司祭」、「rector」は「教区牧師」、「curate」は「牧師補」という正しい訳語がわかります。

 

日本の英語辞書を見ると、「priest」の訳として神父、司祭、牧師などありとあらゆる訳語を並べていますが、これはあまりにもひどすぎます。

 

このほか、「心理学用語集」「医学用語集」「コンピューター用語集」などほとんどの分野の専門用語集が出版されています。

 

あるいは、よく分からない専門用語が出てきたら、手間をおしまず専門家に聞くことです。

 

例えば戦闘機のことなら航空自衛隊が細かく教えてくれます。公的機関には広報を担当するセクションがありますから、そういうところに問い合わせれば親切に教えてくれるはずです。

 

人文系の英文で、例えばfeeは普通には「手数料」でThe fee for the lawer was not small.「弁護士手数料は安くなかった」と訳します。

 

しかし、法律用語では「権原」でThe ultimate fee to the land and all natural resources reposes in the State in Russia.「ロシアでは土地および一切の天然資源に対する究極の権原は国家にある」と訳さないといけません。

 

ただ、科学技術の専門用語で訳語が統一されていない場合がありまして、それぞれの場合に適宜判断しないといけないことがあります。

 

例えば「electric field」は物理学では「電場」と訳し、電気工学では「電界」と訳します。

 

あるいは比較的新しい公害の分野ではまだ用語の統一が進んでおらず、従って「電場」「電界」のような分野ごとの慣用もなく、例えば「noise control」は人により「騒音制御」「騒音防止」「騒音抑制」などまちまちに訳しているのが現状です。

 

その分野の専門でない科学者、技術者、あるいは文科系の人の翻訳には妙な訳語を使っているのを見かけますが、それは専門用語集をみるとか、専門の人にちょっと尋ねるとか、自分でかねてから常識程度にその分野の知識を身につけておくことで避けられます。

 

統計学セミナー

 


 


 


 



HOME プロフィール お問い合わせ